危険物の反応を理解するうえで欠かせない「酸と塩基」「酸化と還元」。混同しやすい2つのペアを、すっきり整理しましょう。
酸っぱいのが酸! ってのは分かるけど、化学でいう「酸」ってちゃんと定義あるの?
あるわよ。
水に溶けて水素イオン(H⁺)を出すものを酸、逆に水酸化物イオン(OH⁻)を出すものを塩基(アルカリ)というの。
補足すると、酸と塩基の強さはpHで表しますね。
pH7が中性、7より小さいほど酸性が強く、7より大きいほど塩基性が強いです。
酸と塩基を混ぜたら、どうなっちゃうんですかぁ?
おたがいの性質を打ち消し合って、水と塩(えん)ができるのよ。
これを中和というの。
たとえば塩酸と水酸化ナトリウムを混ぜると、食塩と水になるわ。
へぇ〜! じゃあ次の「酸化と還元」は? 名前が似てるけど別モノなんだよね?
別モノよ。
ある物質が酸素と結びつくことを酸化、逆に酸素を失うことを還元というの。
鉄がさびるのは酸化の代表例ね。
より正確にいうと、酸化は電子を失う変化、還元は電子を受け取る変化です。
酸素の授受はその一例ですね。
片方が酸化したら、もう片方は還元してるってことですかぁ?
よく気づいたわね。
酸化と還元は必ず同時に起こるの。
これを酸化還元反応というのよ。
一方が酸素をもらえば、もう一方は酸素を渡しているでしょう?
要は、ものが燃えるのも酸素と結びつくから酸化ってこと?
その通り。
燃焼ははげしい酸化反応なの。
乙4で扱う危険物は燃えやすい=酸化されやすいものが多いから、この考え方はとても大事よ。
つまり、酸・塩基は水素イオンと水酸化物イオンの授受、酸化・還元は酸素や電子の授受、と切り分けて覚えるとよいということですね。
2つのペアがこんがらがってたけど、すっきりしました〜!
確認クイズ
酸化と還元に関する記述として正しいものはどれか。
- 酸化と還元はそれぞれ単独で起こり、同時には起こらない
- ある物質が酸化されるとき、相手の物質は還元されている
- 還元とは物質が酸素と結びつく変化のことである
- 燃焼は還元反応の一種であり、酸素を失う反応である
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正解: 2. ある物質が酸化されるとき、相手の物質は還元されている
正解は2。酸化と還元は必ず同時に起こり、一方が酸化されれば相手は還元される。1は「同時には起こらない」が誤り。3は酸素と結びつくのは酸化なので誤り。4は燃焼がはげしい酸化反応であり、酸素と結びつく反応なので誤り。