熱は必ず高い方から低い方へ移動します。その移り方には三つの型があり、危険物の火災予防を考える土台になります。
ストーブの前は暖かいけど、離れた壁もいつのまにか温かいよね。
熱ってどうやって伝わってるの?
熱の伝わり方には三つの型があるのよ。伝導、対流、放射(輻射)の三つ。
まず熱は必ず高温側から低温側へ移動する、これが大原則ね。
補足すると、伝導は物体の中を熱が順々に伝わること、対流は温まった液体や気体が動いて熱を運ぶこと、放射は光のように熱が直接飛んでくることです。
金属のスプーンを熱いスープに入れると柄まで熱くなるのは、どれですかぁ?
それは伝導ね。
金属は熱をよく伝えるの。
逆に空気や木は熱を伝えにくいわ。
この伝えやすさを熱伝導率というのよ。
お風呂の上のほうだけ熱いのは?
それは対流よ。
温まった水は軽くなって上に上がり、冷たい水が下に降りる。
この循環で熱が運ばれるの。
太陽の熱や、たき火から離れていても顔が熱いのは放射です。
あいだに物質がなくても熱が伝わるのが特徴ですね。
熱の伝わり方って、火事にも関係あるんですかぁ?
大いに関係あるのよ。
危険物では、自分で発生した熱がうまく逃げずにこもると、どんどん温度が上がって発火することがあるの。
これを蓄熱というわ。
油をしみ込ませた布などを積み重ねておくと、酸化で生じた熱が対流や伝導で逃げにくく、内部に熱がこもって自然発火に至ることがあります。
要は、熱が逃げ場をなくすとどんどんたまって、火が出ちゃうってことだね!
そのとおり。
だから熱がこもらないよう、風通しよく保管することが火災予防になるの。
熱の移動を知ると、予防の理由がすっきり分かるでしょう。
熱の逃げ方を考えると、しまい方まで見えてくるんですねぇ。
確認クイズ
熱の移動に関する記述として誤っているものはどれか。
- 熱は高温の物体から低温の物体へ移動する
- 伝導は物体内を熱が順々に伝わる現象である
- 放射は間に物質がないと熱が伝わらない
- 対流は温まった液体や気体が動いて熱を運ぶ
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正解: 3. 放射は間に物質がないと熱が伝わらない
誤りは3番。放射(輻射)は間に物質がなくても、光のように熱が直接伝わります。太陽の熱が真空の宇宙を越えて届くのがその例です。他の3つは正しい記述です。